感受性豊かな12歳の少年コナーが非現実を通して
母の死という現実と向き合う話。
ダークファンタジーのとても良い映画ですが、
個人的には二回目の視聴はしないタイプの映画で
メンタルがゴリゴリ削られます。
コナーの現実は
母は病でコナーと祖母は気が合わずギスギスし
学校ではイジメで殴られ、多分何かしら気が付いてるはずの先生
他に家庭があり、引き取る気もないくせに
中途半端に優しくしようとする元父親
非現実では
怪物に人により正しさは曖昧で
大体の人間は善と悪その中間と語られ
母の死という現実をも突き付けられ
崩壊していく世界でコナーが叫ぶシーンは
映画を見てるほうも辛いし泣けてくる。
確かに10代の頃は些細な事でも死にたくなったり
世界の終わりを感じたりするから
コナーは尚更そう感じたのだと思う。
現実はコナーにとって優しいだけの人や世界じゃないけど
折り合いをつけて生きていく成長物語。
原作はパトリック・ネス小説「怪物はささやく」
似たような話だと森絵都の小説「カラフル」が好きです。